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過去の活動記録


2002年  5月3〜4日 内家拳研究会/太極学院 ゴールデンウイークセミナー


5月3〜4日、毎年恒例のゴールデンウイークセミナーが、杉並第一小学校体育館及び荻窪体育館においておこなわれました。今年もたくさんの方が各セミナーに参加し、会場は大盛況でした。今回、各セミナーに参加していただいた方がレポートを書いてくださいました。講習内容、会場の雰囲気などとてもよく伝わってくる、とても良いレポートです。是非読んでください。ご協力ありがとうございました。


推手セミナー(初級・中級)
推手セミナー(上級)
鞭杆セミナー
八卦七星竿セミナー
武式太極拳セミナー




推手セミナー(初級・中級)

5月3・4日に荻窪体育館で行なわれた、推手教室初級・中級の様子をご報告します。  推手は難しいと聞いていたので参加するのは不安でしたが、例年このセミナーで初 めて習う方も多いそう。20回目の今年は北は岩手から南は鹿児島まで、10代か ら80代までの幅広い参加で会場はいっぱい、天気も良いせいで大変な熱気でした。 講師は楊進先生と小島信先生。講習に入る前に、楊先生より荻窪・阿佐ヶ谷周辺のグルメガイド・宿泊施設のご案内も・・こういうお話も、楊先生に教えていただく楽しみの一つなんですよね♪  「今回のセミナーでは四正推手を覚えないと帰れない事になっています」ええっ。 二日ぽっちでできる様になるのでしょうか?・・まずは平円単推手、次に立円単推手 ・ ・サマにならない!困惑するうち、あっという間に一日目は終了してしまいました。  二日目は昨日の復習から。今日は途中で杉一小の体育館に移動・・途中、楊先生の 「太陽薬局」や靴下の安いお店(?)、行きつけの中華料理屋さんなどを教えていただ きました。・・でも先生、あまり寄り道してると練習する時間が無くなります〜。  到着後プリントが配られ、小休止を兼ねた座学の後、いよいよ四正推手。「しっか りイメージ出来ていない(=慣れていない)動作は、上手く出来ない」さっきのお話の通りです。だから正しい動きを、きちんと意識しつつくり返しお稽古するんですよね。しかし時間がすでに30分を切ろうとしています・・・そしてはや時間切れ。嗚 呼。  両日とも、要所々々で先生自ら受講生の間に入り、ていねいに指導して下さいまし た。「太極拳をもう十年以上やっているけれど、ただ動きをなぞっていた。 今回先生のお話を聞いて色んな事が納得出来て、今まで時間を随分無駄にしてしまったと思うと悔しい!」と言う方がいましたが、この言葉でどんなにためになる講座だったかが わかると言うものです。私自身は「今回これができる様になった!」と言える成果がないまま終わってしまったのが残念ですが・・・懲りずに精進したいと思っています。 楊先生、小島先生、ご指導ありがとうございました。
武蔵境教室/wai)

推手セミナー(上級)

セミナーの3日目は「推手・上級クラス」、四正推手〜活歩の講習です。受講者は50名。 楊先生の挨拶の後、講師の紹介があり、4名の先生が紹介されました。このクラスは四正推手ができる人が対象ですが、GWのセミナーには日本全国から多数参加していて、初級クラスから引き続き受講する方もかなりいます。みんな意欲的で、そういう方々に接すると、こちらもより前向きな気持ちになります。四正推手ができなくても 参加したいという人たちにも門戸を開いてくださるところが、楊先生のいいところ! 実技講習では、四正推手をきちんと習得したい人と、活歩を習得したい人の2グルー プに分かれて稽古をしました。  前者のグループには、専任の先生がついて文字通り手 とり足とりの指導があり、とても充実した稽古でした。後者のグループは、四正推手 をしながら各々疑問点を先生に質問したり、先生方のほうからアドバイスをいただいたりしました。質問の答えやアドバイスは詳しく丁寧に実技を交えて教えてくださるので、具体的な注意点がよく判りとても勉強になります。 実技講習のあとは、一休みしてから講義です。今回は「陰陽訣」がテーマでした。陰陽訣は推手をする人はもちろんのこと、太極拳をしている人にとっては大事な理論です。これを楊先生が、私達に理解できるように判りやすい例を挙げながら解説してくださいました。 このセミナーは講師の方々が皆、気さくで親切なので臆することなく質問でき、それだけ満足度も高いものです。実技だけでなく講義もあるので、頭と体で習得できて実 り多いセミナーと言えます。セミナーのときに会える全国各地の同好の士との再会も また嬉しいものです。推手は奥の深いものですが、やってみたいと思う人に対しては、敷居があくまで低く、誰でも気軽に参加でき、充実感を味わうことができます。 次回は夏の推手合宿!今から楽しみにしています。
(太極学院・広瀬真奈美)

鞭杆セミナー

今年も5月3日・4日に恒例のセミナーが開催されました。 私は去年と同じく鞭杆クラスに参加しました。講師は去年と同じ楊崇先生、それから 今回は内家拳研究会の高橋先生が講師に加わってくださいました。受講者は定員いっ ぱいの20名が参加しました。会場は阿佐ヶ谷の小学校の体育館でしたが、暑くもなく寒くもなくほどほどの天候だったのは幸いでした。 鞭杆の八つの基本の型を2日間で四つずつに分けて教わりました。それぞれ定歩での動作と歩法を加えての動作を稽古しました。私たちが習う鞭杆の型は山西派形意拳が ベースなので、歩法は形意拳の歩法が基本になります。 先生の説明を聞きながら、いっしょに鞭杆を振ります。今回初めて鞭杆を習う方々も すぐに覚えていくようです。ときどき、鞭杆が床に落ちるカラカラという乾いた音が 体育館に響き渡ります。天井が高く広い場所で鞭杆を振り回すのはたいへん気持ちが いいものです。自宅のような所では、とても思い切り振り回すことはできません(と 言いながら、つまりは家で振り回しては柱にぶつけたりしているのですが)。 四つの基本型を練習した後は、対練である鞭杆進退八法を教えていただきました。これは比較的簡単に覚えられる型でありながら、鞭杆の対練の感覚が十分に味わえるものです。身長が同じくらいの相手と組んで、先生方といっしょに順を追って動いていきます。慣れたペアは、どんどん繰り返し稽古しています。鞭杆同士が当たるカンカ ンといういい音が四方八方から聞こえてきます。 2日目の後半には、鞭杆の套路を教わりたいという希望者に套路のさわりを教えて頂きました。鞭杆の套路全体はけっこう長いものですから、よほど時間がなければ全てを教わることはできません。しかし、剣や刀と異なり、棒の全体を利用する鞭杆の型は、独特のお面白さ・風格があります。さわりの部分だけとはいえ、たいへん勉強になりました。
(太極学院&内家拳研究会 菊地)

八卦七星竿セミナー

GWの七星竿の講習、3年目の今年は20人余りが集まり、広さも高さも充分な杉一小の体育館で思いきり竿を振れました。  套路を覚えているグループは、楊先生と岡野さんのご指導。竿を握らない、手の力で振らない、というのは、いつも剣のお稽古で習い、言葉ではわかっても実際には難しいですが、套路のいろいろな個所で持ち方、動かし方を詳しく説明して頂きました。動き方のイメージもふんだんに教えて下さって、理解を深めることができました。このグループで一緒にお稽古した、埼玉からいらしたKさん達は、去年の秋に薛乃印老師の講習会で1回習われた後、ビデオで套路をマスターしていらしたのには脱帽です。
套路をまだ覚えていない方達のグループは、楊先生と永田さん、白石さんのご指導。長い物を持って、打つ方向があちこち、というややこしい七星竿ですが、熱心に練習を繰り返して2日間でしっかり動いていらしたのには、先生方の的確なご指導と受講された皆さんの普段のお稽古の充実を感じました。  それにしても、女性が持つのにも抵抗のない細い竹竿を振り回して「ビュッ」と 鳴ったり、先に付けたハタが「バサッ」と鳴ると、快感!もっと良い音が出せるようになるためにも講習会で習ったことを身に付けたいです。  いつもは習えない七星竿をいろいろな教室の皆さんと一緒に習えて、楽しい、そしてすごく勉強になる講習会でした。武術の魅力を惜しみなく教えて下さる先生方に感謝!!
(太極学院 山本恵子)

武式太極拳セミナー


その態は老梅の如し、花は無く、深奥なり。 武禹襄、太極拳経、武式太極拳は太極拳の源流です。太極拳経(王宋岳)に「立如平準、活似車輪、偏沈則随、双重則滞(立てば秤の如く、動けば車輪の如し、傾き沈め ば動きは崩れ、双重であれば動きは滞る)」とあります。武式太極拳は、太極拳の理論すなわち易経における陰陽の理論より合理的な解釈を求め、実戦を想定し、套路を組み立てていった「武術」です。 内家拳研究会二十周年記念表演会において、集体で表演するに至ったのは、楊進老師と武式太極拳第六代伝人薛乃印老師の友好があり、奨励されているからです。薛乃印老師は3年前に初来日され、以来毎年ご教授されています。ふだんは内家拳研究会武式班・中藤先生、やわらぎ会・下川先生を中心として練習が行われており、時には講習会を開催して普及活動に努めています(やわらぎ会ホームページをご参照くださ い。このホームページのリンクから訪ねることができます)。セミナーでは、このような武式太極拳の特徴を教えていただきました。
1.まず外形をもって内動を導く、さらに内動をもって外形を支配する。
2.外形は立身中正。気は骨に劔入し、神気が湧く。内外共に修まり、剛柔相済となる。
3.套路が多く、変化に富 んでいる。健身作用があり、実用性が高い。
4.弓歩の足は直線上に置かれる。
5.協調を重んじ、腰をもって軸となす。
6.神(神とは神態、様子、様)は内外三合を究め る。
などです。
武式太極拳の初級套路である三十二式の拳譜は以下の通りです。
1.起式 2.左懶扎衣 3.右懶扎衣 4.単鞭 5.提手上勢 6.白鵝亮翅 7.左樓膝拗歩  8.右樓膝拗歩 9.上歩搬ラン捶 10.六封四閉 11.右斜飛式 12.左斜飛式 13.海底針 14.沖天炮 15.右野馬分ソウ 16.左野馬分ソウ 17.右ピエ身捶 18.単鞭 19.雲手 20.下式 21.左更鷄独立 22.右更鷄独立 23.肘底看捶 24.倒ケン猴 25.雙擺掌 26.穿掌下式 27.上歩七星 28.退歩跨虎 29.擺蓮脚 30.彎弓射虎 31.雙抱捶 32.収式 (やわらぎ会HPより抜粋)
。今回のセミナーで習った三十二式は、二十周年記念表演会でも表演されました 太極拳五大流派のひとつ武式太極拳を味わってみませんか。きっと目から鱗が落ちる でしょう。
(太極学院・白井大治)





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